2-4.耐油性
PSは、メタノール及びエタノール等を除いて、鉱物油、植物油などの影響を
大きく受ける為、接触は避ける。
実使用上で耐油環境である場合や、機構部があり注油の必要がある部分など
特に材料選定において注意が必要です。
2-5.耐傷性
耐傷性は樹脂固有の特性に依存します。PSはABSに比べ若干劣ることが
わかってます。
デザイン・設計段階で塗装前提で進めるか、シボをつけて目立ちにくくするか
対策が必要です。
<既存金型のABS→PSの場合>
シボ加工が元々施されていればもんだありませんが、ツヤなど場合で耐傷性を
向上する必要がある場合には塗装も視野にいれるべきと考えます。
また、トータルコストでPS+塗装 < ABS にならない場合もあります。
コストがメインであれば後処理も含め十分な検討が必要と考えます。
2-6.耐摩耗性
PSは高速、高荷重下での耐摩耗性は劣ります。
機構部分での摺動性が必要な部位への使用には適しません。
設計上どうしても必要な場合には摺動部のみPOMなどの別部品を使用する
などの代替案にて対処が必要です。
<既存金型のABS→PSの場合>
既存金型修正で追加部品対応も難しい場合には摺動部など耐摩耗性が必要な
部位へのPS採用断念という選択もあるかと想います。
2-1.肉厚2-2.リブ2-3.ボス 2-4.耐油性2-5.耐傷性2-6.耐摩耗性 2-7.セルフタップ特性2-8.ヒンジ特性2-9.吸湿性 2-10.離型性2-11.成形収縮率
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