古い日経メカニカルに掲載されてました「騒音の激しい機械を
囲って防音する方法」について要約し紹介します。
設計分野:設備設計
背景:
工場などで騒音の大きな機械がある。
またノウハウ上、機械を完全に覆いたい。
従来の問題点:
薄い金属の囲いだと騒音が反響し共鳴して騒音が増大する
可能性がありました。
上記を解決する為に、
ウレタンフォームなどの吸音部材を内側に貼ることで
騒音対策可能ですが断熱効果により囲い内の熱が溜まる為
機械が発生する熱量を逃がす必要がありました。
設計が解決する課題:
排熱の開口部を大きくすると騒音が漏れるので排熱に必要な
最低限の開口部を設定することが課題であった。
解決する設計的手段:
まず、囲われる機械の発生する熱量を想定します。
熱量想定モータ動力 3.7kW
エネルギーの熱変換効率 80%
1.0kW = 860kcal/h であることから
機械から発生し逃がしたい熱量は
3.7 X 860 X 0.8 ≒ 2500kcal/hこの熱を温度差30℃の空気で持ちだすとすれば、
換気空気量想定空気の比熱 0.24kcal/kg℃
必要な空気量 2500 ÷(0.24X30) ≒ 350kg/h
機械周囲の空気が温度20℃、湿度70%ならば流量は
350 X 0.84 X 1/3600 ≒ 0.08m^3/s開口面積算出自然換気風速2.5m/s より
必要な開口部面積は、
0.08 ÷ 2.5 ≒ 0.03m^2(平方メートル)幅300XたKさ100mmの開口部を作るとなると
スリット3〜4段が適当という計算になります。
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