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4.前処理



ベーキング処理(めっき前処理)
めっき処理時の水素吸蔵で材質がもろくなって破壊を起こしやすい(水素脆性破壊)。

航空機部品や自動車部品では、水素脆性破壊を防ぐためにベーキング処理(水素脆性処理)を行うものがあります。
処理内容は特定の高温状態で一定時間加温して、素材に吸蔵した水素を放出させる方法を一般的にとります。

通常、めっき工程の中で水素を吸蔵する恐れのある工程は前処理で、酸処理、電解脱脂工程です。
ベーキング処理の対象となる材質は高炭素鋼、熱処理や冷間鍛造加工などにより表面効果させた鉄鋼素材です。
一般的なめっき時のベーキング処理条件は決まっています。

但し、実務面では鋼の材質、めっきの種類等により本来の硬度やめっきの密着性に影響を及ぼさないよう処理条件を当事者間で調整する必要があります。
なお、亜鉛めっきのクロメート処理品は、ベーキング後にクロメート処理を行わないと本来の耐食性が得られません。



要点:

ベーキング処理=水素脆性処理
現象:工程により吸込まれた水素によって素材がもろくなる

工程:めっきの前処理でベーキング処理が必要
対象素材:高炭素鋼、熱処理や冷間鍛造加工などにより表面効果させた鉄鋼素材

処置:の高温状態で一定時間加温して、素材に吸蔵した水素を放出

ポイント:クロメートはベーキング処理を行わないと密着性が劣り特に効果が得られない






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