設計支援ポータルトップ>1.樹脂部品(構造・外観)注記

1.樹脂部品(構造・外観)注記



・成形
・金型
・仕様
・外観
・構造
・検査



成形


注)
・バリは**以下のこと。
・強度を損なうクラック、白化等の無いこと。


<解説>

良・不良の線引は注記だけでは表現できませんが設計的に気にする内容であり
バリ、白化など成形で発生する現象はまったく0にならない現実もあると想います。

いたずらにハードルを上げ、そのことにより成形条件調整で他の部分に悪影響が
発生する場合も考えられます。

調整範囲内で最善を尽くしたあとは製品の仕様上、機能上問題の起きないレベルで
部分的な例外を設けることや、図面以外の限度見本による取り決めで解決する方法
なども考えるべきです。
↑このページのトップ



金型


注)
・指示なき抜き勾配は1°(1/60以下とする。
・EP跡は製品面にて凸は不可、凹は0.2以下とする。
・スライドの段差は0.1mm以下のこと。
・金型製作前に出図元と打ち合わせを行なう。


<解説>

デザイン面の勾配についてはデザインデータ製作段階から注意し金型製作段階で
トラブルにならないよう細心の注意が必要です。

EP跡、入れ子、スライド段差は事前に確認を行い機能に影響無いか検証が必要です。
また、金型仕様の確認の為にほとんどの場合金型打合せを実施することをお勧め
します。
↑このページのトップ



仕様


注)
・P面のソリは0.2mm以下とする。
・本部品の落下強度は下記規定を満足すること。
 コンクリート床面に板厚**mmのラワン材を置き、その上に各6面及び4コーナ部を
**mmの高さから各1回づつ自然落下させた時、割れ、ひび等の不具合が発生
 しないこと。
・**℃度の雰囲気中に**時間放置後もP面の平面度は**mm以下とする。


<解説>

単品状態の強度注記は設計にも依存しますが、ウェルドからの割れやコーナーR不足に
よる破損を調達先に保証させるためのものとなります。
↑このページのトップ



外観


注)
・可視範囲は外観区分「○○」、仕上げ区分「△△」とする。
・ひけ、ウエルド、キズ等、色むらの無いこと。


<解説>
外観の定義は会社により異なると思いますが、最終的な落とし込みとしては
限度見本を定めるよう品質管理部門と調整することをお勧めします。
↑このページのトップ



構造


注)
・一般肉厚は**mmとする。
・指示なき角隅部にはR0.3をつけること、但しPL部及び入れ子合わせ部は除く。
・図中※印寸法は関連部品と組み付け確認を行ない調整すること。
・トライ品にて関連部品との組み合わせに不都合を生じた場合、修正を行なう
 ものとする。
・外観面は三次元CADデータで製作すること。
・ 指示無き形状および寸法は3次元データによる。
・図中指示範囲に">材料名<"および "部品番号"の刻印を行なう事。
 字体は ナールD 正面ベタ送り 10ポイント 表面より凸0.2とする。
・可視範囲は<シボメーカー>製「型番」とする。


<解説>

一般肉厚を注記で記載する場合、適合外箇所には必ず寸法を入れる必要があります。

※印は調整寸法で、見積もり段階から必要な箇所に入れます。
見積もり図は概略図で手配図にて詳細が変更される場合、調整寸法箇所の数が
費用に大きく影響するので別途費用請求される場合があります。

「三次元CADデータ」関する注記は寸法定義出来ないデザイン部に必要です。
設計側としては抜き勾配が確保出来るか最低限の確認をしないと金型製作後に
設計責任のトラブルが発生します。
また、外観でも部分的に適用なら図面に範囲指定をしかっかり入れたいところです。

寸法を”次元データによる”とする場合、バラツキによる寸法誤差をどのように
定義出来るか困難です。
このような対応は造型機を使用する場合の試作のみに留めておきたいところです。

シボについてはデザイン承認事項ですが、同じ型番でも「つやあり」「つやなし」
が枝番で存在する場合があります。
そんな場合には「つやなし」は傷がつきやすので「つやあり」とすることを
お勧めします。
↑このページのトップ



検査


注)
・サンプル5個、材料証明書及び寸法検査データを出図元に提出し、
 検査終了後に量産すること。


<解説>

材料保証、寸法保証の為に必要な注記です。
出図時予め盛り込むことで自社の確認の手間を省けます。

また、調達先への図面記載内容の保証範囲を明確にする意味でもその後の
仕事に効果ありと考えます。
↑このページのトップ


戻る< TOP >次へ

Designed by CSS.Design Sample

inserted by FC2 system