ABSからPSへ材料変更によるコストダウンと留意点
ポリスチレン(PS)特性と物性 | ||||||
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名称 | ポリスチレン | |||||
(JIS K 6900 による) | (スチロール樹脂はドイツ語由来の名称) | |||||
定義 | スチレンの重合体 | |||||
(JIS K 6900 による) | ||||||
略語 | PS | |||||
(JIS K 6899-1 による) | ||||||
英語 | polystyrene | |||||
特長 | 柑橘類の皮に含まれるリモネンや、エゴマ油等の一部の油脂に侵されることがある。ベンジン、シンナーに溶ける。 | |||||
(ポリスチレン) | ||||||
透明で剛性があるGPグレードと、乳白色で耐衝撃性をもつHIグレードがある。着色が容易。電気絶縁性がよい。 | ||||||
(発泡ポリスチレン) | ||||||
軽くて剛性がある。断熱保温性に優れている。 | ||||||
主な用途 | (ポリスチレン) | |||||
OA機器・テレビのハウジング、CDケース、食品容器 | ||||||
(発泡ポリスチレン) | ||||||
梱包緩衝材、魚箱、食品用トレイ、カップ麺容器、畳の芯 | ||||||
簡易鑑別法 | 燃焼試験:黒煙をあげて燃える | |||||
水に浮かべる:水に沈む | ||||||
アルコールに溶かす:難溶 | ||||||
濃硫酸中で加温する:スチロール臭 | ||||||
汎用ポリスチレン | 耐衝撃性ポリスチレン | |||||
(GPグレード) | (HIグレード) | |||||
透明性 | 透明 | 半透明〜不透明 | ||||
密度 | (g/cm3) | 1.04〜1.05 | 1.03〜1.06 | |||
引張強さ | (MPa) | 36〜52 | 13〜43 | |||
破断時伸び | (%) | 1.2〜2.5 | 20〜65 | |||
引張弾性率 | (MPa) | 2300〜3300 | 1100〜2600 | |||
圧縮強さ | (MPa) | 82〜89 | - | |||
曲げ強さ | (MPa) | 69〜101 | 23〜69 | |||
線膨張率 | (×10-5/℃) | 5.0〜8.3 | 4.4 | |||
荷重たわみ温度 | (℃) | 76〜94 | 77〜96 | |||
(1.81MPa負荷) | ||||||
絶縁破壊強さ | (kV/mm) | 20〜23 | - | |||
耐アーク性 | (Sec) | 60〜140 | 20〜140 | |||
吸水率[24hr] | (重量%) | 0.01〜0.03 | 0.05〜0.07 | |||
燃焼性? | (mm/min) | 968未満 | ||||
耐酸・アルカリ性 | 酸化性酸に侵される | |||||
耐溶剤性 | 芳香族、塩素化炭化水素に溶解 | |||||
常用耐熱温度 | (℃) | 70〜90 | ||||
出典;JIS K 6900, JIS K 6899-1(日本規格協会), プラスチック読本(プラスチック・エージ), 図解プラスチック成形材料(工業調査会), 図解プラスチック用語辞典(日刊工業新聞社), プラスチック・データブック(工業調査会), 日本プラスチック工業連盟誌プラスチックス(工業調査会), 文部省学術用語集化学編(日本化学会) |
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