メッキの基本を理解し設計対応力・スキルアップ!
特性 | 一般的説明 | ||
---|---|---|---|
代表的特性 | 装飾 | 光沢 | 鏡面光沢・全光沢・光沢梨地・無光沢梨地などに区別される。 |
色調 | クロム色・ニッケル色・白色・黒色・金色・銀白色・ブロンズ色の他、着色による各種色がある。 | ||
模様 | 梨地・スピン・ヘアライン・パール・ダイヤカット・ツートン・エンボスなど。素材加工またはめっき後研磨により与える。 | ||
防錆 | 湿気・硫化雰囲気・酸化雰囲気・塩分などに対する防錆・防食・耐食の性質。 | ||
耐摩耗性 | 摩耗しにくさ。高い硬さによるもの、低摩擦係数によるものなどがある。 | ||
機械的特性 | 硬さ | 塑性変形(元に戻らない変形)に対する抵抗の大きさ。硬いものは一般的に耐摩耗性に優れる。 | |
潤滑性 | すべりやすさ。低摩擦係数によるもの、保油性によるもの、なじみ性によるものなどがある。 | ||
寸法精度 | 厚さの正確さ、面としての平滑さなど、寸法や形状の正確さ。 | ||
肉盛り性 | 寸法補正・修理・耐用年数延長を目的として、厚めっきを行う。耐摩耗性・耐食性・切削加工性などを同時に求められることが多い。 | ||
型離れ性 | 金型に要求され、被加工物がめっきされた面から剥がれ易いこと。非粘着性とも関係が深い。 | ||
低摩擦係数 | すべりやすさ。潤滑性・耐摩耗性と関係が深い。 | ||
その他 | 二次加工性・耐衝撃性・耐疲労性などがある。 | ||
電気的特性 | 導電性 | 電気の伝わり易さ。導体・半導体・絶縁体と大別される。銀が最も良く、次いで銅・金。 | |
高周波特性 | 導波性とも言う。高周波電流(ミリ波、マイクロ波)の伝わり易さ。伝送損失の少なさが要求される。 | ||
磁性 | 磁気記録媒体に要求される特性。静特性(保磁力・角形比)と動特性(メモリー特性)があり、使用目的によって求められる特性が異なる。 | ||
低接触抵抗 | 接点での電気抵抗の小ささ。高い硬さと耐摩耗性を含めてスイッチ特性とも言う。 | ||
抵抗特性 | 電気抵抗体として必要な特性。特殊な無電解ニッケルめっきは、膜厚により抵抗値を設定できる。 | ||
その他 | 電磁波遮蔽効果が、特に電子機器のケース等に要求される。 | ||
光的特性 | 反射防止性 | 反射を防ぐ。あるいは眩しさを防ぐ意味で防眩性とも言う。黒色化・梨地化を行う。 | |
選択吸収性 | 0.3〜2.5μmの波長域の太陽光を吸収する特性。吸収率は1.0に近いほど、よく吸収することを意味する。同時に赤外線の反射率の少ないことも要求される。 | ||
反射性 | 光を効率良く反射すること。面が平滑であるほど良い。 | ||
耐候性 | 紫外線による変質・変色・劣化から保護する特性。プラスチック めっきなど。 | ||
熱的特性 | 耐熱性 | 高温下で表面(皮膜)物性(例:硬さ、強さ、耐摩耗性、耐食性など)が低下しない特性。 | |
熱吸収性 | 熱を効率よく吸収する特性。光吸収性と同様に黒色系皮膜が利用される。 | ||
熱伝導性 | 熱の伝わり易さ。銀が最も良く、次いで銅・金。 | ||
熱反射性 | 光の反射性と同様。白色系で平滑度が高いほど良い。 | ||
物理的特性 | はんだ付け性 | はんだ付けのし易さ。はんだぬれ性とも言う。電気・電子・機械などの分野で重要な特性。 | |
ボンディング性 | 電子部品の製造プロセスで、金線・アルミ線など導電線と超音波圧着・熱圧着による接合の容易さ。 | ||
多孔性 | 表面に多数の微小孔(ボアー)を有すること。保油性や着色性(染色性)などの向上に重要。 | ||
非粘着性 | 型離れ性と同義語として使われる。すべりやすさや低摩擦係数などに関係する。 | ||
接着性 | 金属と高分子の界面接着力の大小を示すもの。セラミックス等無機材料と高分子・金属の間でも重要。 | ||
化学的特性 | 耐薬品性 | 化学薬品や有機酸などに対する耐食性。 | |
汚染防止 | 化学機器で汚染物質を付着しにくくする性質。日用品・家電製品での汚れにくさ・指紋のつき難さ。 | ||
殺菌性 | 細菌の繁殖を抑制し、殺す作用のこと。銅・銀が良い。 | ||
耐刷性 | 印刷インクや染料を保持する性質。腐食され難く、インクのかきとり容易、均一に印刷できること。 | ||
その他 | 海水腐食防止 | 海水中での防食・耐食性。 |
全国鍍金工業組合連合会 電気めっきガイド参照
Designed by CSS.Design Sample